ウェストハム戦レビュー 撃沈のハマーズ
Check 公式ニュース2009年8月24日
ウェストハムのホーム アプトン・パークでの今シーズン初のロンドン・ダービーは、1点のビハインドからFWジャーメイン・デフォー、MFアーロン・レノンのゴールで逆転勝利を成し遂げ、スパーズが敵地から勝ち点3を持ち帰ることに成功している。これで今季アウェーでの勝利は早くも2つ目。開幕3試合で勝ち点9とパーフェクトなスタートを切っている。

試合立ち上がり、強烈なプレスからコーナーキックのチャンスを掴んだスパーズ。MFルカ・モドリッチのコーナーを相手ディフェンスがクリアしたところにDFベノワ・アスエコトが拾い、モドリッチにチップキックで戻すと、モドリッチがゴール前を横断するクロス。これにわずかにFWロビー・キーンが合わせきれず。16分にはコールがDFレドリー・キング、DFセバスチャン・バソングの守備をいなしてシュートを放つが、これはゴールバーの上を越えていく。

さらに攻勢を強めるハマーズは、MFスコット・パーカーが20メートルのミドルシュートを放つが、GKカルロ・クディチーニが弾き、キングが冷静にクリア。その後、そのシュートと同様の距離から今度はモドリッチがシュートを狙うが、ボールはゴール横をそれていく。

22分に、DFジョナサン・スペクターのフィードを受けたコールが最初のビックチャンスを掴む。オフサイド・ラインのギリギリを抜け出しクディチーニと1対1となったコールだが、間合いを詰めたクディチーニが冷静さを欠いたコールのシュートをしっかりと弾きこのピンチを逃れる。

この日も先発したMFトム・ハドルストンが、持ち前のミドルレンジからのシュートで積極性を見せる。スパーズの攻勢に、ハマーズの選手が守備ラインに張り付いたところで出来たスペースからハドルストンが放ったシュートはGKロバート・グリーンが弾く。さらに、バソングが狙うがこれは枠を捉えず。

徐々に、流れを掴み始めたスパーズは、攻撃の組み立て、そしてフィニッシュにおいてモドリッチが存在感を見せ始める。30分過ぎにはモドリッチのフリーキックからキングがバックヘッドで合わせ、バーを直撃。続けて、エリア内のキーンからパスを受けたモドリッチのシュートは枠を外れるが、さらに再度キーンのパスからモドリッチが低い弾道のシュートを狙うが、グリーンの好セーブで得点はならず。

後半36分には、スパーズのゴール前で細かくパスを繋いだハマーズ。その混戦からゴール右のMFジャック・コリソンにフリーの状態でボールが渡る。すでにコリソンの脳裏にはゴール後のセレブレイションがよぎったほどの決定的な場面であったが、これにキングが間合いを詰めて対応しピンチを凌ぐ。

さらに、この時間帯に圧倒的に攻勢に出ていたハマーズが前半終了間際にMFジュニオール・スタニスラスがハマーズの左サイドからDFベドラン・チョルルカを完全に抜き去りエリア内の深い位置まで切り込むと、早いクロスで合わせれば先制という局面を作る。しかし、走りこんだコールはこれに間に合わず、この最大のチャンスを活かせぬまま0‐0でハーフタイムを迎える。

後半のスタートもハマーズの攻撃で始まった。パーカーがハマーズ右サイドからゴール前のスタニスラスにクロスを上げるが、これにはキングが完璧なインターセプトで切り抜ける。

後半開始4分にこの試合の先制ゴールが生まれる。ゴール前20メートルの位置でコールがトラップから反転しての豪快ボレーがクディチーニの守るゴールに突き刺さりハマーズがオープニング・ゴールを記録。

その先制ゴールのコールは、52分にも見事なプレーを見せる。自陣に下がったコールが、素晴らしいバックパスをハマーズ・ディフェンスラインに控えるデフォーに通すと、デフォーがこれを冷静にトラップし豪快にシュート。まさかの味方のスルーパスからのピンチに呆気に取られたグリーンが対応する間も無く、このデフォーのシュートがゴールネットに突き刺さってスパーズが同点とすると、そのゴール裏に詰め掛けた数千のスパーズ・ファンの歓喜が、その他数万のハマーズ・ファンの沈黙の中に響き渡る。

ハドルストンのパスを受けたレノンが右サイドを深く切り込み、浮き球のクロスでファーサイドのモドリッチがフリーの状態で頭で合わせるが、わずかにゴール左のシュートが外れる。

69分、ハマーズに勝ち越しゴールのチャンスが訪れる。MFマーク・ノーブルのコーナーに、MFルイス・ヒメネスが頭で合わせると、その弾道はスパーズのゴール右隅に。しかし、これをクディチーニがファインセーブで弾き出す。続けて、コールが3人のスパーズ・ディフェンダーに囲まれた状態から今度はしっかりと相手ゴールの方向を間違わずにシュートを狙うが、このシュートは枠を外れている。

この時間帯から、両チームともにリスクを犯さず、ゴールの予感が途絶えて小康状態に入る。特にハマーズは引き気味の戦術で、ボールの位置から自軍の間に9人の選手を配する守備的な布陣を維持し始め、チャンスはコールへの縦パスのみとなるが、それでも好調のコールへ放り込んだフィードが繋がると、中盤の選手が前線に顔を出し、リスクを抑えながらチャンスを狙う。そういったチャンスを作りにくい膠着状態のなか、我慢の展開が続いていく。

しかし、その膠着を打ち破ったのは78分のスパーズ。右サイドでチョルルカがレノンにパスを繋ぐ。これを受けたレノンがエリア角から内側に切り込みスペクターを抜き去ると、左足でのシュートをグリーンの守るゴール左隅の突き刺し逆転のゴール。

この勝ち越しのゴールの後にキーンに代わってFWピーター・クラウチがピッチに入ると、後半残り39分にデフォーが放った弾丸シュートのこぼれにそのクラウチが詰めるが、ここはグリーンがしっかりと対応。

さらに、終盤にはモドリッチに代わってMFジェイミー・オハラが投入され、2‐1のリードを磐石のものにしようと試みる。しかし、次のチャンスはハマーズMFコリソンに訪れた。ディフェンスラインの裏に抜け出したコリソンだが、このシュートにはクディチーニのセーブで難を逃れる。

残り時間わずかのところでデフォーに代えてスパーズでの公式戦デビューとなったDFカイル・ノートンが出場。それからしばらくしてカッテンバーグ主審の試合終了を告げるホイッスルがイーストロンドンの空に響き渡り、スパーズは開幕3連勝を飾っている。